![](/images/s.gif)
![073-1.gif](../images/073-1.gif
)
図2−27. いつ環境教育に取り組んでいるか(複数回答)(小学校教員、学年別)
また、人間育成の目的を持つ道徳は、環境教育と共通する点が多く環境教育に活用しやすいと考えられ、さらに文部省の小学校学習指導要領で各学年とも道徳の内容のひとつとして「自然や崇高なものとのかかわりに関すること」が挙げられているにもかかわらず、どの学年でも道徳で環境教育をおこなっている教員は2割以下であり、道徳が持っている環境教育への可能性からいうとこの値は低いと考えられる。 低学年では、1割を越えているものは生活科と道徳、中学年では社会科、理科、道徳、国語の4教科、高学年ではこれに家庭科が加わって5教科となっている。その他の教科では、環境教育がほとんど行われていないのが現状であり、環境教育がすべての教科で行われるものとしてではなく、特定の科目で行われるものという認識があることがうかがわれる。 次に、どのような内容を環境教育として行っているかについて、小学校と中学校で違いが大きかった(図2−15,16)。小学校では、多い順にゴミ拾いとリサイクルが1位、2位となっているが、中学校では、リサイクルが5位、ゴミ拾いは10位という結果である。変わって中学校では、公害問題、大気汚染、自然保護、資源問題といった知識中心のものが上位を占めていた。これは、小学校の学年別についても見られるか、低学年、中学年、高学年を分けて、図2−28,29,30にまとめた。公害問題については、高学年になるにつれ、最もこの傾向が著しかった。同様にこのような傾向が見られるものとして自然保護、資源問題、水質問題、大気汚染、酸性雨、地球温暖化、騒音問題が挙げることができる。これらは、いずれも知識中心のもので中学校でも多くの教員が取り扱っているものである。一方低学年の方が多く、高学年になるほど少なくなるものは、花いっぱい運動、自然体験、農作物の栽培、愛玩動物の飼育といった生き物に直接ふれる体験型の環境教育である。こ
前ページ 目次へ 次ページ
|
![](/images/s.gif)
|